【ゲーム紹介】ペーパー・ダンジョンズ (Paper Dungeons: A Dungeon Scrawler Game / Leandro Pires / MeepleBR / 2022)

2022年2月に日本語版が発売した「ペーパーダンジョンズ」ですが、再販と拡張サイドクエストの発売を2023年夏に迎え、改めて基本ゲームを紹介していきます。拡張サイドクエストについての記事はこちらです。

ダンジョン探索とロール&ライト(紙ペン)が組み合わされた、海外でも話題のタイトル
海外では発売後、評判となり次々と各国語版が発売されました。製作元はブラジルを拠点に置くMeeplBRで、オリジナルタイトルの「ブラジル帝国(Hobby JAPAN)」なども出版しています。

ダンジョン探索 × ロール&ライト

プレイヤーはウォリアー(戦士)、ウィザード(魔法使い)、クレリック(僧侶)、ローグ(盗賊)の4人からなる英雄団を率いて、ダンジョンに挑みます。多くのモンスターが巣食うダンジョンには、大型のモンスター(ボス)や厄介な罠、そして貴重な財宝があります。プレイヤーは、ダンジョンの探索を進めていく中で、アイテムの作成や、英雄たちのレベルアップを行っていきます。モンスターを討伐し、たくさんの財宝を集め、多くの栄誉点を獲得し、名誉ある英雄団となることを目指します。

ダイス選択によるアクションの決定

ルール量と要素は、他の紙ペンゲームに比べると少し多いかもしれません。しかし、一度理解してしまえば、迷うことなくゲームの世界にどっぷりと浸れます。
プレイヤーは、8ラウンドに渡ってダンジョンを探索します。各ラウンドでは6個のダイスから3個のダイスを選択し、同時にアクションを行います。選んだダイスの条件に合うアクションを行っていきます。アクションは非常にシンプルで、英雄のレベルアップ、アイテムの作成、移動のいずれかです。
英雄をレベルアップしていくことで、戦闘時の有利になり、さらにダイスの選択肢の幅が広がるなどの特殊能力も獲得できます。作成できるアイテムは、回復用のポーションや、壁を通り抜けれるマントなどのマジックアイテムと、どれも惹かれるアイテムばかりです。ダンジョン探索のメインとなるのは当然、移動のアクションです。ダンジョン内の各部屋を巡り、ボスと対峙し、襲い来るモンスターを撃破し、宝石を集めていきます。しかし、新たな部屋に入るときには十分に注意しなければなりません。仕掛けれらた罠が発動してしまうからです。

モンスターたちとの戦闘

一定ラウンド経過すると、ボスとの戦闘が発生します。ボスと戦闘するためには、まずボスのいる部屋に1度行かなければなりません。ボスと遭遇していない場合、そもそも戦闘できずに敗走、マイナス点になってしまいます。
ボスには3段階のダメージが設定されており、段階に応じたダメージを与えることで、多くの栄光点を獲得できます。さらに、最も多くのダメージを与えたプレイヤーには、追加の報酬が与えられます。
ここで戦闘についてまとめると、ボスモンスターはパーティ全員のレベルの合計が攻撃力となります。加えて、ボスには、弱点があり、特定の職業の攻撃力は2倍となります。
一方、通常モンスター(ミニオン)は、いくつかの部屋で待ち構えており、部屋に入ると戦闘が始まります。ミニオンとの戦闘は、特定の職業のみのレベルが攻撃力となります。このため、ダンジョンに潜むモンスターや登場するボスモンスターを見極め、どの職業からレベルアップしていくかや、どのアイテムを優先的に作っていくかなど、方針を立て実行していくかが、ダンジョン攻略のキモとなります。

ヒットポイントの管理も重要

罠やモンスターとの戦闘で英雄たちはダメージを負っていきます。英雄団のヒットポイントはレベルアップに応じて増えていきますが、ゲーム終了時、負ったダメージ量に対して、マイナス点があります。さらに、ヒットポイントを上回るダメージを受けてしまうと、戦闘不能となり、その後リザレクション(復活)となります。ゲームから脱落することはありませんが、大きな失点となってしまいます。ヒットポイント管理もダンジョンの探索においては、重要です。そこで、重宝されるアイテムがポーションです。ポーションを持っていることで受けるダメージを軽減できます。地味だけど大事なアイテムポーションも忘れないように。クラフトだけでなく、ダンジョンを進み部屋をめぐることでも、ポーションは獲得できます。

宝石の獲得は早取り競争

英雄のレベルアップやアイテム作成をどんどん行うと、ダンジョン探索は楽になります。しかし、もたもた準備しているとほかの英雄団に先を越されてしまいます。ダンジョンにはいくつかの宝石があり、他のプレイヤーが獲得するとそれ以降、その宝石は獲得できなくなります。準備も大切ですが、他のプレイヤーの動向も探る必要があります。本作は基本的にはソロプレイ感は強めですが、プレイヤー同士の早取り競争もあります。

最後に獲得した宝石や作成したアイテム、倒したミニオン、英雄たちのレベルアップによって勝利点も得られます。最終的に栄誉ある英雄団を率いたプレイヤーがゲームに勝利します。

千変万化するダンジョンに挑め!

本作には、12のシナリオが含まれ、異なる組み合わせの3体のボスモンスターが登場します。ゲームで使用するシートは同じですが、ボスのいる場所や壁の場所などシナリオ毎に変わり、ダンジョンは大きく変化します。さらに、全員共通の早取りの任務カードや各プレイヤーに能力が付与されるパワーカード、個人の目標となる目的カードと、ゲームごとでダンジョンは大きく変化します。同じダンジョンでもさまざまな戦略や計画を練る必要があり、何度でも楽しめます。

日本でも人気の高いジャンル「紙ペンゲーム」で、短い時間でも、しっかりとダンジョン探索の雰囲気を味わえる作品です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA